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室生 述成プロ の解答 

はじめまして!日本プロ麻雀連盟の室生述成です。
よろしくお願いします〜。

サクッと急所のペンチャンが入り、誰しもが、

 ポン ツモ

 ツモ

という形を思い浮かべるでしょう。
そこでに手をかけようとして、ハタとその手が止まります。
は枯れてるし、ご祝儀は大きい・・・・・
平和一通赤1でも満貫だよなぁ』と、
思い直しを打ち出すことでしょう。
しかーし!ここから字牌を打ち出していったデジッ子くんには、
悲しい結末しか待っていないのです。
を打ち、次にを引き入れたとします。
『さすが俺・・・・・』とほくそ笑んで
河にを並べることでしょう。
するとすぐ、南家がをツモ切ります。
『ん?ホンイツならテンパイだったかな・・・・・』
と気づいた時にはすでに遅い。
カカリ気味の南家が東を親に鳴かせ、
さらに次巡、北家が『リーチ!』と来るわけです。
撤退を余儀なくされを落としたデジッ子くんは、
パタパタとツモ切られるを虚しく見つめるしかないのでした。
合掌・・・・・。
確かに3種ある字牌のいずれかを
打ち出していく方が、効率上は有利ですね。
特に打は戦術としても優秀ですが、
運気を育むべき東場ではやりすぎです。
効率とアガリ率とは時に密接なようで、時に相反するもの。
『それくらい知ってるよ』とおっしゃるならば、
もう少し踏み込んでみませんか?
効率が通用しない一瞬を捉えられる人と、
逃す人の差はどこにあるのでしょう。
体勢論?経験則?
そんな抽象的なものでしょうか・・・・・。
それはズバリ、この手は何になりたがってるのか?
ということを見つけてあげる能力の差なんです。
ハア?
寝言は寝ていえ!というあなた、
問題の牌姿と捨牌とを、もう一度見つめ直して下さい。
4巡目にを放し、染め手へ淡い期待を抱いている所にツモ
マンズは場に適度に安く、
他家の進行も気にするほど早くなさそうなタンピン場。
ホンイツへ行けよと、すぐがいるよと牌が語っていません?
パッと最初に浮かぶ最終形は、
冒頭で挙げたホンイツ一通じゃありません?
手牌の意志を知り、そこに自身の意志を同調させていく。
この強者に共通の能力を鍛えていくと、
爆発的な打点を生みだせるようになるのです。
見た目の枚数やご祝儀にこだわらず、
静かにを放てるようになった時、
その人の【麻雀偏差値】は格段にアップしたと、考えます。
ちなみに牌の指向性が強い手役は
タンヤオと染め手と純チャン、ほとんどないのが三色です。
なんだか独りよがりなことを申しましたが、
耳を傾けてくれる方が1人でもいればいいなあ〜。


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