「何を切る?1月分解答」
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土田 浩翔プロ の解答 

始まり、始まり、新年第一弾の何を切る?
もちろん出題者もさすがですね!
設定を東1局(始まり)にしてあり、
富士山の頂きに立ったような清々しい気分で
(富士山はおろか高い山には登ったことがない身としては
まことにいい加減な表現であることお許しあれ)
この手牌と向き合わせてくれております。
そして誰が見たって四暗刻のリャンシャンテン手牌。
もしこの手がその日の始まり、つまり開局のものであったなら、
2枚目のが出てきても『ポン』と言えないだろうナ。
のうち3つ引いてくるだけで四暗刻になるのだから。
この手牌を見てて言いたくなることがアリマス。
ハートランドさんのように途中流局ナシという
ひじょうにシステマティックなルールを採用している優良店に
ワタクシは別称を差しあげたくなります。
それは何かと言いますと
【国士無双しょうれいテーン!!】なのです。
いまだに途中流局アリというルール下においては、
九種九牌とやらで流してしまう打ち手がおるようです。
ワタクシには九種もヤオチュウ牌があって流してしまう打ち手のココロがわかりません。
だってあと3種引いてくればテンパイなんですよ国士無双の。
最短で4巡目にはウシウシなのですよ。
なのに・・・信じられませんワ。
確率的に圧倒的不利になる状況を自ら作り出すのは愚かなことと思っているアナタ!
アナタにはけっして勝負の女神サマは味方してくれないでしょうナ。
細木センセーに替わって絶叫しましょうか。
『九種九牌で流したら、地獄に落ちるワヨー!!』

ハナシがそれてしまいました。
で、四暗刻成就まであと三手で足りるこの手牌。
最悪のケースとして打のあとすぐにドラのをツモってきてしまった場合。

 ツモ ドラ

私は打として



の構えで10巡目までガマンします。
そしてそこまで何かがアンコにならなければ
渋々ツモれそうなタンキにしてリーチをかけます。
(ホントにしぶしぶです)

逆にツモの後、2〜3巡でツモと来たら

 ツモ ドラ

間違いなくを捨てます。
ツモ中で明らかにアンコ場と化したわけですから、
並びシャンポン形はツモりやすい性質をフルに活用するのです。

最初にハナシを戻しましょうか。
どうしてよりをツモ切りしてしまうのかというハナシに。
と構えると手牌はこうなります。





という形と比べれば断然優れてるというか、
誰だって切るじゃネェーかって言われてしまいますよネ。

(アッ・・・・・まさか・・・・・まさかとは思いますが
新年早々からドラのを切っちゃうヒト、
いませんよネ・・・・・まさか)

ドラの捨てて手牌を



と構えて

ツモで打リーチ



で満足顔してるヒトいませんよネ。

あるいは・・・・・いや、まさか・・・・・
のあとを引いてきて打のリーチと打つヒトが



もしもいたら

『アナタァ〜地獄の下に落ちるワヨ〜!!!』

ってセンセーに怒声を浴びますよ。
でもってなぜ打ではなくてのツモ切りをするのかというおハナシに戻ると、
大きな手を創りにいくときは大きなムダをしましょう〜よ
という考えかたに基づいているからなんです。

<プロ>と呼ばれる人種はネ、
ふつうに考えればムダと見える部分を大切にして生きているんじゃないかとネ、
ワタクシ思うところがあるんですよ。
一見すればヒドく遠回りしているように映る行為が
やがて大きな結晶となり美しい輝きを見せる。
これが<プロ>の技なのではないかと思うんですよ。
だからこの手牌をどういう形にもっていくのか
その意志を伝えるためのツモ切りなんです。
アガれるとかアガれないとかそんな次元で打っていたら
<プロ>なんかやっている意味アリマセンから。

2006年もヨロシクおねがいしま〜す。



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